ミツコ感覚

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INTRODUCTION

東京郊外
袋小路のような街で暮らす姉妹、ミツコとエミ。
姉のエミはこの町の小さな会社のOL、
会社の上司・松原と不倫関係に陥っている。
妹のミツコは写真学校の学生だが、就職の道もなく、
街のスナックに勤め始める。
ある日、挙動不審の怪しい男・三浦が現れ、
ミツコに異常な関心を寄せてくる。
恐れるミツコ。
だが、エミは三浦の嘘を信じて受け入れてしまう・・・。
ミツコ、エミ、松原、三浦を絡めた不安定な関係が転がり始める―
ストーカー、不倫、誤算、絶望、不安、ズレていく人間関係- 
姉妹の周りに起きる出来事は彼女たちにやさしくなく、
日常はゆがみを見せる。
ごく一般的な生活、普通の幸せを望んでいるはずの
彼女たちの日常は、
常に何かが足りなくて、何かが過剰。
幸せを信じたい彼女たちの手から、
幸せは容赦なくぽろぽろと落ちていく。
それでも彼女たちは、
明日にすがりながら生きていく。
小さな希望の光を手探りで追いかけながら―
本作はそんな不完全な日常の旋律が生み出す、
奇妙で愚かしく、そしてどこか愛おしくもある、
ある姉妹を巡る「幸せ探し」の物語であり、
誰にでも起こりえる、あるいは起こりえない
デイリーライフのお話しである。

シュールでユーモラス、悲劇的でありながら
喜劇にもなりえる、毒と可笑しさが混在する
独特の世界観で観る者を不思議な
「ミツコ感覚」の世界へと誘うのは、
本作が第一回目監督作品となる山内ケンジ。
「ソフトバンクモバイル/白戸家」シリーズ、
「日新食品/UFO」ヤキソバンシリーズ、
「英会話NOVA」NOVAの日シリーズ、
「TBC」ナオミキャンベルシリーズ、
「クオーク」クオークカードシリーズ、
など数々のヒットCMを生み出し続けている
トップクリエイターであり、
近年はCM以外に舞台の作・演出家としても活躍している。
自身が脚本を務めた本作では、オフビートなシズル感溢れる
“山内ワールド”を余すところなく発揮、
第27回ワルシャワ国際映画祭で、
インターナショナル・コンペティション部門に
ノミネートされることが決定した
(2011/10/7・ポーランド現地時間開催)。
初監督作品でありながら「1-2コンペティション」
(第一作OR第二作目監督作品対象)部門ではなく、
インターナショナル・コンペティション部門に選出、
いきなり世界トップクラスのクオリティーを認められた。
尚、初監督作品での同部門へのノミネートは
日本人監督での史上初の快挙となる。
出演は、初音映莉子(「ノルウェイの森」)、
石橋けい(「女優霊」)、古舘寛治
(「マイ・バック・ページ」)、他、
映画界のみならず演劇界でも活躍し、
数々の山内作品に出演している

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STORY

いびつで不完全な日常が生み出す、愚かしくも愛おしい、
美しい姉妹を取り巻くデイリーライフのお話。

東京郊外の街で暮らす姉妹、ミツコとエミ。
姉のエミはこの町の小さな会社のOL。
妹のミツコは、写真学校の学生だが、
就職の道もなく、街のスナックに勤め始める。
二人が暮らすのは、標準的で庶民的な一軒家だが、
家庭環境は少しいびつである。
家主の父はおらず、更に二人はこの住み慣れた家を、
近々出て行かざるを得ない。
父は、彼女らが幼い頃に家族を捨てて不倫に走り、
別な女性と遠い街で暮らしている。
母はこれを苦に自殺をしていた。
ミツコにとって、この思い出は大きなトラウマとなって、
今でも父を許すことができない。
しかし姉のエミは、会社の上司松原と不倫関係に陥っている。
ミツコはそんな姉を許せない。
松原を憎い父に、母の自殺の原因となった父の不倫相手をエミに、
そして松原の娘を自分に、それぞれ重ね合わせ憤慨する。
そこに挙動不審の怪しい男・三浦が現れる。
ミツコに一目惚れをしていた三浦は、
口からでまかせのウソを次々並べた話し振りで、
異常な関心を寄せてくる。恐れるミツコ。
しかし、母親がわりの姉のエミの方が三浦の
ウソを信じて受け入れてしまう。 
 
三浦の姉と名乗る女が、三浦を連れて家にやってくる。
謝罪と称してミツコの前で三浦を鞭で打つという異常な行動。
ミツコの恋人でありカメラマンのソエジマが、
取材先の外国で死ぬ。
そのことをミツコはスナックの客から知らされる。
何も知らない自分。
ミツコはうちひしがれる。
外出しようとするエミの前に、突然松原の妻シズエが現れる。
一見、和やかに話し出す二人であったが、
突然シズエは泣き出し、手首を切って倒れるー

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